年金受給の遅れ
現行制度では、年金を受け取る時期は60歳~70歳。
60歳で受け取ると30%減額され、70歳で受け取ると42%増額される。
どの時点で貰うとお得かは、本人の寿命次第。一般的な選択としては、仕事で収入がある方は、年金の受け取りを先延ばしにしていると思われます。仕事がないと生きていけないので、早く年金をもらうしかありません。
しかし、日本は少子高齢化に突入しているので、将来の年金の原資がなくなるのは確実。結果的に受け取り時期を遅くするしか選択肢がない状況です。
私の年代(1976生まれ)だと、70歳から年金を受け取る事になるのではないでしょうか。
引用 朝日com
70歳定年時代
年金受給が遅れることで、現在、雇用を70歳まで延長する案が政府で検討されています。年金の受給が遅くなれば、お金がないので働くしかありません。
この定年が遅くなるという事だけを言いように解釈して、喜んでいる方が私の周りにたくさんいます。
実際は、全く違います。
定年が70歳に伸びても、総賃金が増えることはありません。
下記賃金カーブのイメージ図です。
青の線は、今までの60歳定年の賃金カーブでした。50歳で賃金カーブのMAXを迎え、60歳で引退を迎えるのが今まで。
今後は、50歳前後の賃金上昇を抑えることで、70歳までの雇用を維持するカタチです。
貰える総賃金は、同じです。
なので、長く働くだけ、今までよりも損な時代に突入するわけです。
今の50歳以上はどうなるのか?
ここからは、私の私見です。
今の50代は、60歳定年を前提に、多くの給料を貰っています。
その人達の雇用が、今の賃金ベースを維持したまま、65歳、70歳と伸びる事は絶対にありません。あるとしたら、よっぽど儲かっている企業でしょう。
普通の企業は、そのまま60歳で定年となり、それ以降で残る場合は、アルバイト並みの賃金となるでしょう。
先ほどお話したように、総賃金を企業が上げるわけには、いきません。
既にたくさん貰っている人が、61歳以上どうしても働きたい場合は、低賃金を受け入れるしかないです。(実力のある方は、除く)
今、私の周りには、定年伸びる、ラッキー。という声がチラホラ聞こえますが、そんな美味しい話はありません。
事実なのは、
- 年金受給が遅くなること。
- 給料の総賃金は、変わらないこと。
です。
定年と退職の時期が変わる
70歳まで雇用が続くようになるのは、確実だと感じています。
理由は、今の70歳はとても若いから。
年収1000万円でバリバリ働く事は厳しいですが、今の20歳よりも経験豊かで知識も豊富。仕事によっては、若い世代よりも、よっぽど活躍できます。
今までは、60歳で定年して、シニア生活を楽しむ。
これからは、60歳で定年しても、あたり前に70歳まで働く。
但し、61歳~70歳の賃金は、期待できない。(今年配の方)
この厳しい時代で何をするか!
将来の不安なんて心配しても仕方のない事ですが、今40歳以上の方は、70歳までの人生プランをしっかり準備しておかないと、貧困シニアになってしまう可能性大です。
自分の年齢に左右されない仕事を見つけること。
それを今から考えて、行動する。
今の企業収益を見る。他の企業も見る。自分で起業できる道がないかを考える。
今だと、やれることはたくさんあります。
「将来設計」という言葉、年金があてに出来ない時代こと、とても大事に感じます。
「定年が伸びるラッキー!」なんて考えてちゃダメですよ