- 「会社を作れば自由になれる」(著者 竹田茂)
- 会社を辞めても食っていける人間なのかを確かめる方法
- 中年起業にはイノベーションはご法度
- 事務所は郵便局とクライアントの近くに!
- 中年でも「安全に起業」するための条件7つ
- 最後に
「会社を作れば自由になれる」(著者 竹田茂)
42歳から54歳の方に安全な起業を提唱する
竹田茂氏の「会社をつくれば自由になれる 中年起業という提案」を読みました。
私自身、42歳なので、大変興味深く読ませて頂きました。

会社をつくれば自由になれる 中年起業という提案 (しごとのわ)
- 作者: 竹田茂
- 出版社/メーカー: インプレス
- 発売日: 2018/01/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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終身雇用を前提とした雇用制度は、事実上崩壊寸前と感じています。
働き方改革&副業解禁の流れは、企業からの終身雇用制度対象者に対して、
「働く時間を短くするから、自分で稼いでね。」というメッセージです。
このような状況の中で、私のようなオッサン(42歳~54歳)連中は、
今後の先行きにかなり不安を感じていると思います。
著者は、これら中年に対して、できる限りローリスクで
起業する為の方法をこの本で丁寧に解説されています。
この本、特に下記にあてはまる方は、是非読んで欲しいです。
- 60歳定年後の生活がいろいろ不安(特にお金面)
- 大企業に勤務しているが、今後衰退が確実に予想される
- 起業に興味があるけど、失敗が怖くて動けない
- 42歳から54歳の方
私は、上記4項目、全部当てはまりますので、
著者が狙う読者ターゲットにドンピシャでした。
この本を読んで特に共感した部分を、皆様にご紹介しますので、
是非、参考にしてください。
会社を辞めても食っていける人間なのかを確かめる方法
実力のある企業やメーカーで働いている人で、
仕事が上手くいっている人がいます。
でも、その人の実力は、所属する企業のブランド力や起業力があってこそで、
「自分の素の実力は大したことない」と思っている人がほとんどでしょう。
この本では、逆のことが書かれています。
外部から観察していても「この人は起業したほうが(もっと)儲かるだろうになあ」という人でさえ「会社が信用されているのであって、自分自身がやったことはたいしたことではない」という、自虐的な謙遜を耳にする機会も非常に多い。
中年起業の成功のポイントの一つは、
「過去に勤めていた企業から仕事を獲得する」ことです。
これをなるべく冷静に評価するために著者がとった方法は
「とりあえず聞いてみる」だった。
笑。その手があったか。。
「私が仮に今の会社を辞めて新しい(零細)企業をつくった時に、私に付き合うつもりはあるか」という質問を、今考えれば実に単刀直入に、良好な関係を築いていると思われるクライアント候補に聞いて回った。
聞いてまわった結果、反応が良ければ、起業後すぐに仕事を獲得できる
チャンスはあります。
また、そもそも「売上の座布団(複数のクライアントから、月額固定、かつ年間契約で受注できる仕事)」が想定できない場合は起業してはいけない。
要するに、起業する前の会社で見込み客を獲得できれば、
会社を辞めてよし。出来なければ、そのまま会社に残るのが正解。
という事です。
大変、センシティブな内容ですが、著者の実体験を元に
書かれているので、大変参考になりました。
中年起業にはイノベーションはご法度
事業者としても、イノベータがたまたま発掘したマーケットの後を粛々とフォローしていくほうが、ROIは悪いが安全なビジネスになる。中年起業にはイノベーションはご法度である。むしろ、昔はよく使われていたものなのに忘れ去られてしまったものをダタでもらったり、譲ってもらったりしてビジネスするほうがよい。一見貧乏くさく見える「もらう、拾う、ダダ」はこれからの最先端になるだろう。
私の勤務する会社の上司や先輩も早期退職などで、多数の方が辞められましたが、現職と全く違う仕事に挑戦した方は、ことごとく失敗しています。
逆に現職と延長戦上の仕事や関連事業に取り組んだ方は、成功されています。
どうしても
起業=新規事業の創出=イノベーション
と思ってしまいますが、著者は、この考えは中年起業には、
非常に危険と仰られています。
事務所は郵便局とクライアントの近くに!
事務所はどこに構えるべきかという疑問に、
著者はこう答えています。
今後デジタルがどうのAIがどうのということになったとしても、あなたの会社に金を落としてくれるクライントが物理的に近傍にいること自体が価値あるいは強みになるはずだ。
お金を落としてくれるクライアントの近くで、東京に直ぐに行けるところに価値があるとの事。また、郵便局の近くもとても便利のようです。笑
中年でも「安全に起業」するための条件7つ
著者の竹田 茂さんは、中年がローリスクで起業する為の秘訣は
下記の7つであると述べられております。
(1)1000万円程度のドブに捨てても後悔しないキャッシュがある
(2)3社以上の比較的規模の大きな企業から月額でフィーが支払われる請負契約が確保できる
(3)事務所の家賃がゼロまたは数万円程度である
(4)受注した仕事を手伝ってくれるフリーランスに近い立場の人がいる。
(5)借入しなくても経営できる。
(6)心身ともに健康である。
(7)毎月10万円程度を貯蓄または保険で積み立てることができる(もう1回、自分に退職金を支払うのが起業の目的。
みなさん、上記7項目で当てはまる部分はありましたでしょうか?
この条件がクリア出来れば、起業は怖くありませんが、
これらをクリア出来る人は、今の会社員としても成功を納めている方でしょう。
最後に
この本は、中年起業を安全に行う方法が丁寧に書かれており、
大変参考になりました。
この本は、自己啓発的な事は一切書いてありません。
むしろ、中年なので無理せず、身の丈に合った行動や事前準備を
しっかり行って、リスクを出来る限り減らしましょう。という
内容で構成されています。
起業の決断は、大変勇気が必要です。
中年の方には、守るべき家族の生活もあります。
会社の残る or 起業する
どちらが正解で、どちらが失敗ということはありませんが、
この決断は、今後の人生に大きく影響するものです。
起業したいけど、あと一歩を踏み出す勇気がない方には、
是非、この本を読んで欲しいです。

会社をつくれば自由になれる 中年起業という提案 (しごとのわ)
- 作者: 竹田茂
- 出版社/メーカー: インプレス
- 発売日: 2018/01/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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それでは
ぐっさん。